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ばいじん・粉じん特論 テキスト

ばいじん・粉じん特論の受験対策用に過去に出題された内容を理解するための、重要なポイントをまとめました。
過去問の解説・補足や、テスト前のおさらい・確認などに、活用できるよう作成していきます。

ダストの粒子径分布の種類

積算分布50%の粒子径を中位径(メディアン径)という
頻度分布ピークの粒子径を最頻度径(モード径)という
対数正規分布ロジン-ラムラー分布と同様によく使用される分布
ロジン-ラムラー分布
ロジンラムラー分布の式

ダストの発生源施設

発生源施設特徴
重油燃焼ボイラーダスト径が0.01μm程度のカーボンブラックが30%ほど含まれています。
黒液燃焼ボイラー中位径が0.1~ 0.3μm 程度の微細なダストです。
セメントキルン他のダストに比べCaO含有量は多いが、製品セメントより少ない。
転炉静鉄で使用する設備なので、酸化鉄を主体とするダストです。
骨材乾燥炉主成分はSiO22とCaOです。凝集性,親水性が小さいダストです。

各種燃焼ボイラ別の特性

微粉炭燃焼ボイラ重油燃焼ボイラ
ダスト濃度低品位炭35~45g/m3N低酸素燃焼0.1~0.2g/m3N
高品位炭20g/m3N低硫黄重油≦0.1g/m3N
ダスト粒度中位径15~35μmアッシュ・コークス20μm前後
完全燃焼時≦45μmC(カー黒※)
※カーボンブラック
0.01μm程度
不完全燃焼時45μm≦
灰分量が最も影響するボイラ構造・燃料の影響が少ない
成分主成分SiO2,Al2O3主成分固定炭素
カー黒:30%程度
灰分・揮発分
見かけ電気抵抗SiO2
Na2O
高くなる
低くなる
C(カー黒)
H2O
SO3
低くなる
低くなる
低くなる
見かけ電気抵抗率108 ~ 1011Ω・m101 ~ 102Ω・m
密度ダスト密度
嵩密度
2.1t/m3
0.7t/m3
ダスト密度
嵩密度
1.9t/m3
0.1~0.2t/m3

フードの吸引法・形式

  • 直接吸引法 処理ガス/発生ガス2倍以下 好ましい処理法
  • 間接吸引法 処理ガス/発生ガス10倍以上 直接吸引できない場合
    • 囲い形 = ばい煙発生源全面を覆う(手が入らない)
    • ブース形 = 作業上必要な部分のみ開口
    • 外付け形 = 囲い形が使用できない場合
      • スロットル式
      • エアカーテン式
    • レシーバー形 = ガスの流れを利用
      • プッシュプル式
      • キャノピーフード
      • グラインダー用
出題は、石綿の集じん方法

送風機の形式

  • 送風機
    • ファン = 吸込と吐出の圧力差が9.8kPa未満
    • ブロワ = 吸込と吐出の圧力差が9.8kPa以上、98kPa未満
  • 圧縮機 = 吸込と吐出の圧力差が98kPa以上

風量 = 回転数 × 能力 (回転数に比例)
風圧 = 回転数2 × 能力 (回転数の2乗に比例)
動力 = 回転数3 × 能力 (回転数の3乗に比例)

消費電力・圧力損失

消費電力P(kw)(電動機出力) =圧力損失ΔP(kPa) × ガス流量Q(m3/s) × 1/効率 × 余裕率
圧力損失 = 出口の全圧 - 入口の全圧

各種集塵機の特徴まとめ

名称風量
m/s
圧力損失
kPa
分離粒子径
μm
集塵率
%
重力集塵沈降室1~20.1~0.1550~100040~60
慣性力集塵ルーバー形~150.3~0.710~10085~95
マルチバッフル形1~5
遠心力集塵
(サイクロン)
接線流入式7~200.5~1.53~10085~95
軸流式反転形8~13
洗浄集塵ベンチュリスクラバー60~903.0~9.00.1~10080~95
他の洗浄方式・詳細は、後記洗浄集塵装置を参照
ろ過集塵バグフィルター
(隔壁形式)
0.003
~0.1
1.0~2.00.1~2090~99.9
電気集塵湿式1~30.1~0.20.05~2090~99.9
乾式0.5~2

次項目より、各種集じん装置について詳しくまとめますが、共通する内容を表記します。

基礎の考え方:検索分離限界粒子径が小さい程、集塵機として性能高 ≒ 分離速度(ダストを分離できるまでの速さ)は速くなる


重力集塵装置

分離速度の式
重力集塵の分離速度の式

分離速度=粒子径の2乗に比例
     ガス粘度に反比例

●分離限界粒子径の式
重力集塵の分離限界粒子径の式

遠心力集塵装置(サイクロン)

●分離限界粒子径の式
サイクロンの分離限界粒子径の式

遠心沈降速度の式
遠心沈降速度の式

●遠心力の式
遠心力の式
周分速度の2乗に比例
回転半径に反比例

●遠心効果の式
遠心効果の式

圧力損失の式
サイクロン,圧力損失の式
※サイクロン式では、ダスト濃度が増加すると圧力損失が減少する。

電気集塵装置

●一般的には平板形(集塵電極が並行平板)で、ガスの流れで、垂直型・水平型に分けられる。垂直型は、流量が大きくなると均一に流れないため、中容量以上は、水平型を使用する。また、一般的に乾式・一段式が多く使用されている。

●集塵性能は電気抵抗率(ρd)に依存する。
逆電離 5 × 108Ω・m ≦ ρd
異常再飛散 ρd ≦ 102Ω・m

●方式
異常再飛散逆電離
一段式有利回避不可
二段式不利回避可能
・二段式は集塵電極間隔を小さくして、集塵電極面積を大きくできる。

・爆発性ガスや可燃性ダストには使用できない。

●コロナ放電について
オゾンの発生放電範囲
負コロナ多い正の2倍
正コロナ少ない狭い
電圧が高いと火花閃絡が発生

●電荷・帯電・移動速度
帯電粒子の移動速度の式

細かく分類すると下記のようになる。

粒子径2μm以上0.2μm以下
荷電方法電界荷電拡散荷電
帯電量公式q ∝πdp2Eq ∝πdpT
粒子径2乗に比例比例
電界強度比例-
ガス温度-比例
真空中の誘電率比例比例
移動速度公式We ∝πdpE2We ∝TECm
粒子径比例(反比例方向)
電界強度2乗に比例比例
ガス温度-比例
∝:比例、 q:粒子帯電量、 dp:粒子径(m)、 E:電界強度(V/m)、 T:絶対温度(K)、 Cm:カニンガム補正係数

●集じん率 ドイッチェの式
ドイッチェの式

※集塵電極の有効高さは、集塵電極のガス流れ方向の全有効長さLと同じ。


慣性力集塵装置

●捕集方法
・慣性衝突 粒径 ≧ 2~3μm
・拡散捕集 粒径 ≦ 0.1μm
慣性力集じん装置の式

捕集効率:Re Stk R D は大きい程、Peは小さい程、効率大

洗浄集塵装置

風量
m/s
圧力損失
kPa
分離粒子径
(50%)μm
液ガス比
L/m3
コメント
ベンチュリスクラバー60~903.0~9.00.10.5~1.5最も使用
ジェットスクラバー10~20-1.5~00.210~50水使用量
最大
サイクロンスクラバー1~21.2~1.510.5~2
スプレー塔1~20.1~0.532~3
充填塔0.5~11~2.512~3有毒ガスを同時に除去
Sインペラー-1~21出口側にミスト除去対策
タイゼンワッシャー300~750
回/min
-1.5~-0.50.20.7~2
液ガス比は高い程集塵率は高くなる


隔壁形集塵装置

●集塵原理
慣性力捕集粗いダストが慣性力によりろ布に捕集される
遮り捕集ねん糸に遮られて捕集される
拡散捕集ダスト濃度の差でダストの高濃度域から低濃度域へ拡散移動を利用して捕集する

●ダストの付着層
一次付着層未使用ろ布材表面に最初に付着した払落し操作でも残留するダスト層
ダスト堆積層一次付着層の上に形成されるダスト層で、払落し操作で払い落とされる層

●ろ布の空隙率
織布30~40%
不織布70~80%

●圧力損失
バグフィルタの圧力損失 = ろ布部分 + ダスト層部分

●ろ布の圧力損失
織布:ダスト層に比べ無視できる。≒ 0
不織布:厚さが2~3mmとなる為無視できない

●ダスト層の圧力損失
コゼニーカルマンの式
コゼニーカルマンの式

●ろ布の材質
合成繊維大部分を占める
目開きが小さい
植物繊維目開きが大きい
金属・鉱物繊維

●ろ布の糸の種類
種類太さ強度捕集率ダスト剥離性適用ダスト
フィラメント
長繊維ろ布
太い強い低いよい
表面が滑らか
付着性の強いダスト
ステーブル
短繊維ろ布
細い弱い高い劣る
表面が短繊維
付着性の弱いダスト

●ろ布の織り方
繻子(しゅす)織り主に使用
平織
あや織り

●ろ布の目開き
50μm10μm
織布天然繊維合成繊維
ガラス繊維

●ろ布の耐熱・耐酸・耐アルカリ
材質耐熱温度
(℃)
耐酸耐アルカリ
木綿60×
パイレン80
ナイロン100×
耐熱ナイロン200
アクリル120×
ポリエステル140
PPS190
テフロン250
ガラス繊維織布:250
不織布:220
テファイヤ250
ポリイミド260

●表面加工
加工法剥離性捕集性耐食性撥水・
撥油性
コーティング
ディッピング
平滑
毛焼き

●ダストの払落し方式
形式方式再飛散複数の集塵室特徴
逆洗形間欠式必要・高い集塵率
・ふるい落とし力は弱い
・セメント鉄鋼業で使用
振動形間欠式
(連続式も)

(有)
必要
(不必要)
・小~大風量
・高振動数、大振幅でろ布損傷の恐れ
パルスジェット形連続式多少有不必要・最も普及
【連続式共通】
・圧力損失はほぼ一定
・風量変動少
・据付面積小
・濾過速度大
・高濃度、付着性ダストに使用可能
リバースジェット形・不織布のろ布用

●見かけろ過速度
見かけろ過速度 = 処理流量/有効ろ過面積(cm/s)
・一般的に0.3~10cm/s

●粒子径1μm程度のダストを捕集するガス流速
織布0.02m/s
不織布0.04~0.07m/s

●ろ布の目地まり防止に、酸露点温度より20℃以上高い温度で使用する


●ろ布のろ過抵抗異常の原因
 ・ろ過抵抗の増大の原因
風量が過大
ろ布の目詰まり
ろ布が湿ってダストが固着
マノメーター導管の詰まり
ホッパー内捕集ダストの再飛散
 ・ろ過抵抗の減少の原因
風量の減少
払落し過剰
ろ布の破れ
マノメーター導管の詰まり

●各装置の運転条件

集塵方法運転方法
重力
慣性力
遠心力
洗浄
ろ過開始時:空気負荷で運転
停止時:処理ガス停止後10分送風
電気開始:乾燥→つち打ち→電極通電
   高圧回路の絶縁抵抗100MΩ以上
停止:処理ガス停止→電極通電停止→つち打ち:30分以上


一般粉じん


●規制対象 5施設
原料処理能力が1日当たり50トン以上のコークス炉
面積が1000平方メートル以上の鉱物・土石の堆積場
ベルト幅が75センチメートル以上か、内容積が0.03立方メートル以上のベルト・バケットコンベア(鉱物、土石又はセメントの用に供するものに限り、密閉式のものを除く。)
原動機の定格出力が75キロワット以上の破砕機・摩砕機(鉱物、岩石又はセメントの用に供するものに限り、湿式のもの及び密閉式のものを除く。)
原動機の定格出力が15キロワット以上のふるい(鉱物、岩石又はセメントの用に供するものに限り、湿式のもの及び密閉式のものを除く。)

●堆積場の粉じん対策
水分が5~10%
薬液の散布
表面の締固め
防塵カバー
防塵壁

●コンベアの粉じん対策
建築物内設置
散水設備
スプレーガンはスプリンクラーより水を多量に使い広範囲
防塵カバー

ダスト濃度測定


●等速吸引
普通形試料採取装置ガス流速、温度、水分を測定→等速吸引量を計算→ガスを吸引
平衡形試料採取装置・ガスの測定を行わない
・電子制御で等速吸引を行う
静圧形:ガス静圧とノズル静圧が等しくなるように制御する。
動圧形:ガス動圧とノズル動圧が等しくなるように制御する
吸引ガス速度ガス速度より-5%~+10%以内
吸引ノズルの傾き10°以内

●等速吸引への影響
非等速吸引の図

・ダストの粒子径が大きい程、誤差は大きい。
・ダストの密度が高い程、誤差は大きい。
・ガス粘度が高い程、誤差は少ない。

●ピトー管によるガス流速の算出
ピトー管によるガス流速の算出
ピトー管によるガス流速の算出2

●非等速吸引  ※JISでは認められていない
  デービスの式
デービスの式・ストークス数


●測定位置・測定点
ダクト断面形状の急激な変化や屈曲部分を避ける。
変化のない直管部で測定する。
ガスの流れが比較的均一で一様な部分を選ぶ
流速は5m/s以上の場所を選ぶ
測定孔は内径100~150mm程度として、測定しないときは閉じる
測定位置は断面形状の大きさに応じて適当数の対面積に区分して、その区分毎に測定する。
断面積が20m2を超える場合、20点としても良い。
断面積0.25m2以下のダクトの場合、断面内の中心で1点測定でもよい
ガスの流れが比較的対称の場合、測定点を1/2か1/4に減らしてもよい
安全に作業しやすい場所を選ぶ

●ダストの捕集条件
ろ紙サイズ有効直径:30mm以上
採取量ろ紙:1cm2あたり0.5mg程度
円筒ろ紙:5mg以上
ろ紙の乾燥測定前:105~110℃で乾燥させる
測定後:105~110℃で1時間乾燥させる
秤量感度0.1mg以下

●水分量の測定
ダクト断面の中心部に近いところ1点で測定し、等速吸引は必要ない
吸湿管による方法シェフィールド形吸湿管に吸湿剤を充填して用いる
吸湿剤は(無水)塩化カルシウムを充填する

※吸湿剤の種類
名称 / 吸湿性 / 二酸化炭素吸収
塩化カルシウム / ○ / ×
酸化バリウム / ○ / ○
酸化カルシウム / ○ / ○
酸化アルミニウム / ○ / ○
シリカゲル / ○ / ○
ガス吸引量は吸湿剤1gあたり0.1L/min以下
吸湿水分量は0.1~1gの範囲になるように条件を整える
天秤感度は10mg以下
計算による方法使用燃料の量、組成(湿度)・送入空気量から、計算する。
洗浄された排ガスはその温度の飽和状態にあるとして、飽和水蒸気圧から求める。(100℃以下)

●吸引ノズル
内径:4mm以上
先端は30度以下の鋭角で滑らかな半球状

●ダスト試料採取器具
ろ過材シリカ繊維ガラス繊維フッ素樹脂メンブレン
使用温度≦1000℃≦500℃≦250℃≦110℃
捕集率99%≦
圧力損失<1.96kPa<5.88kPa
吸湿性<1%<0.1%<1%
反応性バインダーと反応大(SOx)極小
加熱減量極小---
強度
備考一般空気中
ダスト用

●ダストの採取法
各点採取法測定点毎にダスト捕集器を用いて測定
移動採取法ダスト捕集器を2点以上の測定点で使用し平均から算出
代表点採取法各点採取法で、分布がわかっている時に使用する

●ダスト濃度・ダスト流量の計算
ダスト濃度の式

●ダスト濃度測定装置
ダスト捕集器(ろ紙)→ ドレン捕集器 → SO2吸収瓶 → ミスト除去瓶 → 真空ポンプ → 面積流量計 → 湿式ガスメーター

特定粉じん


●対象施設
石綿・石綿を含有する製品の解綿用機械・混合機・切断機など

●種類・性状
邪紋石族角閃石族
石綿名クリソタイル(白石綿)アモサイト(茶石綿)など5種
主成分シリカ・マグネシウムシリカ・鉄
使用割合95%5%
・直径0.02~0.06μmの中空管状の繊維結晶。
・繊維の長さは1μm以下から10μm以上まで。

●粉じん対策
フード囲い形フード(自動計量機・移送・(シート切断・研磨機))
ブース形フード(開袋・投入・取出・(予備成形))
レシーバー形フード(切断・研磨)
プッシュプル形フード(秤量機・成形ハンドグラインダー)
集塵装置(高濃度:サイクロン式)→バグフィルター

●特定粉じんの測定
・大気汚染防止法の基準:敷地境界線で石綿濃度10本/L

●石綿の捕集器具
ろ紙材質セルロースエステル製メンブレンフィルター
ろ紙サイズ直径:47mm
有効直径:35mm
平均孔径:0.8μm
他器具ろ紙ホルダ
ろ紙収納容器
吸引ポンプ
流量計

●計数器具
顕微鏡 (位相差顕微鏡もしくは生物顕微鏡 40倍対物レンズ×10倍接眼レンズ)
スライドガラス
カバーガラス
アイピースグレイティクル
ろ紙を透明にするための器具
アセトン + トリアセチン,フタル酸ジメチル + しゅう酸ジエチル
アセトン蒸気発生装置

●捕集方法
サンプリング場所地上1.5m~2.0mの高さ
通気量10L/min 4時間 2400L捕集

●計測方法
長さ5μm以上、幅3μm未満、長さと幅の比が3:1以上の繊維状のものを数える
枝分かれは全体で1本と数える
単繊維で曲がっている場合は曲線に沿って長さを推定する
数本が交差している場合はそれぞれの繊維を1本と数える
繊維が絡まって正確に読み取れない場合は数えない
粒子が付着している繊維の場合は,粒子を無視して計数する

●石綿繊維濃度の計算式
石綿繊維濃度,式

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