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大気特論 テキスト

大気特論の受験対策用に、過去に出題された内容を中心に、まとめています。
特に、よく出題される重要なポイントを、下線としました。
過去問の解説・補足や、テスト前のおさらい・確認などに、活用できるよう作成していきます。

燃料


気体燃料


●気体燃料の物性・特徴
燃焼効率が高く、すすが発生しにくい。
硫黄分が少なくSOxの発生が少ない。
体積当たりの発熱量で、比較することが多い
体積あたりの発熱量の比較
 水素<メタン<エチレン<エタン<プロピレン<プロパン
※Cの数が多いほど大きい、次にHの数が多い程大きい
質量あたりの発熱量の比較
 プロピレン<エチレン<プロパン<エタン<<メタン<<<水素

●気体燃料の種類と性状
種類 高発熱量
(MJ/m3)
天然ガス
LNG
乾性ガス
CH4:95%と少量のCO2
40
湿性ガス
C3H8やC4H10を含む
50
-162℃以下に冷却して液化する(体積が1/600)
液化石油ガス
LPG
C3H8:C3H4:C4H10:C4H6 84~125
常温で加圧して液化する(体積が1/250)
石炭ガス
(コークス炉)
石炭を乾留してCH4:H2が発生 20
高炉ガス 製鉄高炉から発生CO2ダストが多い 3
都市ガス LNG+LPGで発熱量を調整 46.1


液体燃料


●液体燃料の物性・特徴
石炭に比べばいじんの発生量が少ない。
重油では硫黄分を多く含むため燃焼時にSOxが多く発生する。
灰分はほとんど含まない
灰中の金属酸化物が支障の原因になることがある

●液体燃料の種類と性状
種類 引火点
沸点
流動点
(℃)
動粘度
(cSt)
密度
(g/cm3)
硫黄
(wt%)
残留炭素
(wt%)
セタン指数
重油 1種
A重油
1号 60以上
---
5以下
20以下 0.5以下 4以下
---
2号 2.0以下
2種
B重油
1号 60以上
---
10以下
50以下 3.0以下 8以下
---
3種
C重油
1号 70以上
---
---
250以下 3.5以下 ---
---
2号 400以下 -
3号 1000以下 -
軽油 特1号 50以上
250~300
5以下
2.7以上 0.80~0.84 10ppm
以下
---
50以上
1号 50以上
250~300
-2.5以下
2号 50以上
250~300
-7.5以下
2.5以上 ---
45以上
3号 45以上
250~300
-20以下
2.0以上 ---
45以上
特3号 45以上
250~300
-30以下
1.7以上
灯油 白灯油 1号 40以上
180~300
---
--- 0.78~0.80 80ppm
以下
---
---
茶灯油 2号 0.5以下
ガソリン JIS1号 ---
30~200
---
--- 0.73~0.76 10ppm
以下
---
96以上
JIS2号 ---
89以上
●重油3種(C重油)1号:輸送時=20~30℃
           噴霧時=80~90℃
●灯油:高発熱量=37[MJ/kg]
●ガソリン:鉛=検出されない
      メタノール=検出されない
      硫黄=10ppmwt以下
      ベンゼン=1vol% 以下
      含酸素分=1.3wt%以下
      エタノール=3vol%以下
      灯油混入=4vol%以下
      MTBE=7vol%以下

固体燃料


●固体燃料の種類と性状
種類 炭化度
燃料比
発熱量
着火温度
比重
比熱
揮発分
すす
石炭 低品位 泥炭











褐炭
亜瀝青炭
高品位 瀝青炭
無煙炭
・高発熱量:26 [MJ/kg]
・石炭の灰分はシリカとアルミナが主成分

●コークスの性状
・生成方法粘結性石炭を1000℃以上で乾留。
・揮発成分が少なく、燃焼時に煙を発生しない。
・灰分は石炭より多い。


●各種燃料の傾向 まとめ
種類 Cmax 理論空気量 着火温度
ガス


燃焼方法


●気体(ガス)
燃焼方式 燃焼方法 実使用 メリット デメリット
完全予混合形 予混合燃焼 燃料流量調節比が大きい 流量が小さくなると逆火が起こる
拡散燃焼形 拡散燃焼 ボイラー 操作範囲が広い 逆火の危険性が少ない
部分予混合形 上2つミックス 中小型バーナー


●液体(油)
燃焼方法 バーナー形式 燃料使用範囲
油量調整範囲
炎の形状 用途
噴霧燃焼 油圧式
非戻り油形
50~5000
1:1.5-2
広角で,比較的短炎 負荷変動の少ない
油圧式
戻り油形
50~5000
1:3.0-3.5
発電
船舶
大型ボイラ
回転式
(回転数:3000~
7000rpm)
20~2000
1:2-5
中・小型ボイラ
高圧気流式
内部混合形
10~3000
1:5-8
狭角で,長炎 製鋼用平炉
連続加熱炉
高圧気流式
外部混合形
10~600
1:3-6
ガラス溶融炉
セメントキルン
低圧空気式
連動形
1.5~150
1:4-6
小型加熱炉
熱処理炉
低圧空気式
非連動形
4~200
---
蒸発燃焼


●固体(石炭)
燃焼方法 基準空気比 ガス速度
固定層燃焼 ストーカ燃焼 1.3~1.45 0.8~1.5m/s
流動層燃焼 気泡流動層 1.2~1.45 1~2m/s
循環流動層 4~8m/s
微粉炭燃焼 1.2~1.3 10~15m/s

・すす
 気相反応型:ガス組成:H2:1~6wt%含
セノスフィア:重油を燃焼蒸発させた後に残るコークス


腐食


●低温腐食
原因 ・燃焼ガス中のSOx
 SO2:95~99%
 SO3:1~5% → H2SO4になり凝縮して腐食させる
・NOx+水蒸気もある
対策 ・低S分燃料を使用
・排ガス温度を酸露点以上にする
・低空気比燃焼でSO3の生成を少なくする
・中和剤を注入する(MgO・ドロマイト・MgCO3・ZnO・NH3
・バッフルを設けてガスの流れを整える

●高温腐食
原因 ・バナジウム・ナトリウムが灰分に
・残留し高温面に付着して腐食
対策 ・高温部の温度を下げる
・スートブロワーを適切に配置し付着物を出来るだけ落とす
・灰の融点を上昇させる添加剤を注入し付着を少なくする
・バナジウム/ナトリウムの少ない重油を使用する
・点検時にスケール除去を行う

測定・計器


●ガス分析計
方式 二酸化炭素 酸素 一酸化炭素
オルザット式 KOH KOH+ピロガロール溶液 塩化アンモニウム+
塩化銅溶液+
アンモニア水
ペンペル KOH - -
ジルコニア式酸素計 - 高温に加熱し電位差測定
妨害因子:CO,CH4,SO2
-
磁気式酸素計 - 磁界を利用し連続測定
妨害因子:NO
-
電極式酸素計 - ガス透過膜を通す
妨害因子:SO2,CO2
-
ガルバニ電池式酸素計 - 小型安価だが、短寿命 -
電気式二酸化炭素計 温度上昇で測定 - -
赤外線吸収式 赤外領域の吸光 - 赤外領域の吸光
ガスクロマトグラフ - - TDCかFID
検知管 変色を利用
定電位電解

●硫黄酸化物の化学分析
方式 測定範囲 特徴 妨害因子
イオンクロマト 0.5~290ppm ①SO2を過酸化水素に吸収
②硫酸イオンを測定
・塩化水素、NOxの同時分析も可能
・硫化物
・高濃度還元性ガス
沈殿滴定
(アルセゾナⅢ)
140~700ppm ①SO2を過酸化水素に吸収
②2-プロパノールと酢酸を加え
③アルセゾナⅢ指示薬と酢酸Baで滴定
-
中和滴定 70~2800ppm ①SO2を過酸化水素に吸収
②メチルレッドとメチルブルー指示薬とNaOHで滴定
・酸性ガス
・アンモニア
比濁
(光散乱)法
5~300ppm ①SO2を過酸化水素に吸収
②グリセリン、NaCl、塩化Baを入れ
 硫酸Baとして白濁させる。
③その吸光度を測定
懸濁物質
(にごり)
沈殿滴定
(トリン)
30~5100mg/m3 ①SO2を過酸化水素に吸収
②pH3.5に調整しトリンし指示薬
 と過塩素酸Baで滴定
・SO3
・揮発性硫酸塩
・陰イオン
・多価金属
・陽イオンの揮発性の塩

●硫黄酸化物の自動分析
方式 測定範囲 特徴 妨害因子
溶液導電率 0~25ppm

0~3000ppm
・反応時間が15分と他に比べ時間が掛かる +因子:CO2,HCl,NO2
-因子:NH3
赤外線吸収 ・SO2の7.3μmの赤外線吸収量の変化を測定
・共存ガス対策器:光学フィルター、補償用検出器
水分,NO2,CO2,炭化水素
紫外線吸収 ・SO2の280~320nm付近の紫外線の吸収量の変化を測定 NO2
紫外線蛍光 ・紫外線を当てSO2を励起させ蛍光を測定 炭化水素
干渉分光 ・干渉光を試料に当て、成分の波長吸収を測定
・多成分の同時測定、高感度測定が可能
水分,CO2,炭化水素

●窒素酸化物の化学分析
名称 吸収液 酸化剤 コメント
亜鉛還元ナフチルエチレンジアミン吸光度法
(Zn-NEDA)
硫酸 オゾン NOxを亜硝酸イオンにしナフチルエチレンジアミンを加え発色させ吸光度(545nm)を測定
ナフチルエチレンジアミン法
(NEDA)
過酸化水素-ギ酸Na -
イオンクロマトグラフ 硫酸-過酸化水素水 オゾン・酸素 NOxを4~7000ppmまで広範囲に測定可能
フェノールジスルホン酸吸
光光度法(PDS法)
NOxを硝酸イオンにしフェノールジスルホン酸を加え発色させ吸光度(400nm)を測定
ザルツマン吸光光度 吸収発色剤 - NO2を吸収発色剤スルファニル酸-ナチフルエチエンジアミン酢酸溶液で発色し吸光度(545nm)を測定


●窒素酸化物の自動分析
名称 測定物質 コンバーター 特徴 妨害因子
化学発光方式 ・NO
・NOx
(NOとして測定)
必要 ・コンバーターでNO2→NOにする。
・NO+O3→NO2(化学発光)
CO2(-)
赤外線吸収方式 ・コンバーターでNO2→NOにする。
・NOの5.3μm付近の赤外線吸収を測定
・セル窓はふっ化カルシウム板
H2O
CO2
SO2
炭化水素
紫外線吸収方式 ・NO
・NO2
・NOx(NO+NO2)
不要 ・紫外線領域の吸収波長を測定
・ SO2の吸収波長はNOと重ならないが、NO2は妨害因子となる
SO2
炭化水素
差分光吸収方式 NO,NOxを同時測定


●温度計
電気抵抗温度計 温度と金属の電気抵抗の関係
熱電温度計 異種の金属線を接合したもの
光高温度計 光度の差を利用したもの

●流量計
容積式 ・ガスメーター
(湿式・乾式)
・ロータリーピストン
・オーバル
・ルーツ
流速式 ・軸流式
・タービン
面積式 ・フロート型
・ピストン型
全圧・静圧 ・ピトー管
絞り ・ベンチュリー管
・フローノズル
・オリフィス
熱線素子 ・熱式風速計
カルマン渦式 ・渦流量計
・スワールメーター
・デルタ流量計

除外技術・方法


●排煙脱硫
プロセス名 反応系
条件
コメント
石灰スラリー吸収法 CaCO3 + SO2
→ CaSO3 + O2
→ CaSO4
スラリー濃度5~15%
・析出注意:pH6程度以下で運用
・pH4以下で脱硫性能低下
水酸化マグネシウム
スラリー吸収法
SO2 + H2O → H2SO3
Mg(OH)2 + H2SO3
→ MgSO3 + H2SO3
→ Mg(HSO3)2 + Mg(OH)2
→ MgSO3 + O2
→ MgSO4
スラリー濃度5~10%
石灰のような析出の問題がない
アルカリ溶液吸収法 NaOH + SO2
→ Na2SO3 + O2
→ Na2SO4
パルプ業界は複生成物を利用できる
ダブルアルカリ法 NaOH + SO2
→ Na2SO3 + Ca(OH)2
→ CaSO3
酸化吸収法 H2O + O2 + SO2
→ H2SO4 + CaCO3
→ CaSO4
スプレードライヤ法 上記Na,Ca系溶液を使用 アルカリ溶液を炉内に噴霧乾燥し、
生成塩を集じん機で回収する。
活性炭吸着法 SO2→ SO3 + H2O
→ H2SO4
生成した硫酸は水洗

●排煙脱硝
プロセス名 反応系
条件
コメント
アンモニア接触還元法 NH3+NOx+触媒→N2+H2O 酸化チタン・酸化バナジウム(250~450℃)
V2O5の代わりにMoO2、WO2
硫酸水素安析出を抑制
無触媒還元法 NH3+NOx→N2+H2O (1000℃)脱硝率が低い。
NH3を増やせば率は上がるが未反応NH3が増える
活性炭法 NOxは活性コークスによりN2
活性炭で物理吸着(SOxも同時に除去)
SO2と優先的に反応するため脱硝率はあまりよくない
酸化還元法 NO+O3orClO2→NO2+Na2SO3

●NOxの発生原因・対策





測定技術


●気体燃料
名称 分析法
炭化水素 ガスクロマトグラフ
(TCD)
燃料・燃焼物・空気中の成分
ヘリウム
水素
酸素
窒素
一酸化炭素
二酸化炭素
全硫黄 過塩素酸バリウム沈殿法
ジメチルスルホナゾⅢ吸光光度法
硫化水素 よう素滴定法
メチレンブルー吸光光度法
酢酸鉛試験紙法
アンモニア 中和滴定
インドフェノール吸光光度法
硝酸銀-硝酸マンガン
ナフタレン ガスクロマトグラフ法
水分 露点法
吸収秤量法


●液体燃料
名称 分析法
硫黄分 酸水素炎燃焼式ジメチルスルホナゾⅢ滴定法
微量電流滴定法
燃焼管式空気法
放射線式励起法
ボンベ式質量法
紫外線蛍光法
波長分散蛍光X法
窒素 マクロケルダール
微量電流滴定法
化学発光法

●固体燃料
名称 分析法
水分 空気中乾燥減量測定法
ヘリウム気流乾燥減量測定法
窒素気流乾燥減量測定法
共沸蒸留法
灰分 815℃で加熱し、残分割合%
揮発分 900℃で7分加熱(水分を除く)
炭素・水素 リービッヒ法
シェフィールド高温法
全硫黄 エシュカ法
高温燃焼法
全窒素 セミミクロケルダール
発熱量 燃研式B形熱量計or燃研式自動熱量計


●測定成分と機器の材質
材質 測定成分
塩素
測定成分
フッ化水素
●金属系
ステンレス
チタン
×
●ガラス系
シリカガラス
セラミックス
×
四ふっ化エチレン樹脂
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