公害防止管理者大気の過去問の勉強 webテキスト

大気概論 テキスト

大気概論の受験対策用に過去に出題された内容を理解するための、重要なポイントを下線部としました。
過去問の解説・補足や、テスト前のおさらい・確認などに、活用できるよう作成していきます。

大気汚染防止法


●大気汚染防止法 有害大気汚染物質
2010年平成22年に248物質が示されました。(環境省HP資料)
(覚えるのは↓ここから↓)
その中に、優先取組物質(23物質)・指定物質(3物質)・環境基準(4物質)・指針値(9物質)があります。
優先取組物質 指定物質 環境基準
(年平均値)
指針値
(年平均値)
アクリロニトリル2μg/m3以下
アセトアルデヒド
塩化ビニルモノマー10μg/m3以下
塩化メチル
(クロロメタン)
クロム及び
三価クロム化合物
六価クロム化合物
クロロホルム18μg/m3以下
酸化エチレン
(エチレンオキシド)
1,2-ジクロロエタン1.6μg/m3以下
ジクロロメタン
(塩化メチレン)
≦0.15mg/m3
以下
水銀及び
その化合物
0.04μg-Hg/m3
以下
ダイオキシン類ダイオキシン類特別措置法に基づき対応
テトラクロロエチレン≦0.2mg/m3
以下
トリクロロエチレン0.2mg/m3
以下
トルエン
ニッケル化合物0.025μg-Ni/m3
以下
ヒ素及び
その化合物
6ng-As/m3
以下
1,3-ブタジエン2.5μg/m3以下
ベリリウム及び
その化合物
ベンゼン0.003mg/m3
以下
ベンゾ[a]ピレン
ホルムアルデヒド
マンガン及び
その化合物
0.14μg-Mn/m3
以下

上記物質とは別に、大気汚染防止法には特定物質(23物質)があります。

●特定物質
特定物質
アンモニア
弗化水素
シアン化水素
一酸化炭素
ホルムアルデヒド ★優先取組物質
メタノール
硫化水素
燐化水素(ホスフィン)
塩化水素
二酸化窒素
アクロレイン(アクリルアルデヒド)
二酸化硫黄
塩素
二硫化炭素
ベンゼン ★優先取組物質
ピリジン
フェノール
硫酸(三酸化硫黄を含む。)
弗化珪素
ホスゲン(塩化カルボニル)
二酸化セレン
クロルスルホン酸
黄燐
三塩化燐
臭素
ニッケルカルボニル
五塩化燐
(エチル)メルカプタン


各物質の環境基準


物質 平均値
測定時間
最大値
測定時間
CO 10ppm
1時間の1日平均
20ppm
1時間値の8時間平均
SO2 0.04ppm
1時間の1日平均
0.1ppm
1時間値
NO2 0.04~0.06ppm
1時間の1日平均
---
---
光化学Ox ---
---
0.06ppm
1時間値
浮遊粒子
(≦10μm)
0.10mg/m3
1時間の1日平均
0.2mg/m3
1時間値
微小浮遊粒子
(≦2.5μm(50%))
15μg/m3
年平均
35μg/m3
1日平均
指定物質
ベンゼン
0.003mg/m3
年平均
ジクロロメタン 0.15mg/m3
年平均
指定物質
トリクロロエチレン
0.20mg/m3
年平均
指定物質
テトラクロロエチレン
020mg/m3
年平均
ダイオキシン類 0.6pg-TEQ/m3
年平均
工業専用地域・臨港・車道・火山・非住居地域は対象外

●ダイオキシン類
種類 29種類
主成分 ポリ塩化ジベンゾ-パラ-ジオキシン(PCDDs)
ポリ塩化ジベンゾフラ(PCDFs)
コプラナーポリ塩化ビフェニル(コプラナーPCB)
耐容1日摂取量:4pg-TEQ
推定1日摂取量:1pg-TEQ
最新の測定結果は環境省のHP(報道発表一覧、『排ガス中のダイオキシン類』で検索)でご確認ください。


●平成26年達成状況
物質 場所 達成率 年平均
傾向・コメント
CO 一般 100% 0.3
ppm
・昭和58年以降は基準を達成
自排 100% 0.4
ppm
SO2 一般 99.6% 0.002
ppm
・近年横ばい
・発生源:工場の重油燃焼
自排 100% 0.002
ppm
NO2 一般 100% 0.010
ppm
・11年連続で99.9≦
・光化学Ox・浮遊粒子・酸性雨の原因物質
自排 99.5% 0.019
ppm
光化学Ox 一般 0% 0.047
ppm
・特徴は達成率が1桁程度
・近年の注意報発令日数はよく出題される
・オゾン・パーオキシアセチルナイトレート等の非メタン系炭化水素とNOxが原因物質
自排 3.6% 0.043
ppm
浮遊粒子
(≦10μm)
一般 99.7% 0.020
mg/m3
・やや改善傾向
自排 100% 0.021
mg/m3
微小浮遊粒子
(≦2.5μm(50%))
一般 37.8% 14.7
μg/m3
特徴は達成率が30%程度
・やや改善傾向
自排 25.8% 15.5
μg/m3
ベンゼン 100% 0.001
mg/m3
ジクロロメタン 100% 0.002
mg/m3
トリクロロエチレン 100% 0.001
mg/m3
テトラクロロエチレン 100% 0.000
mg/m3

大気環境の現状の、最新の測定結果は環境省のHP(報道発表一覧、『大気汚染状況について』で検索)でご確認ください。


●環境基準の達成期間
物質 目標
CO 維持され,または早期に達成されるよう努めるものとする
SO2 維持されまたは原則として5年以内において達成されるよう努めるものとする
NO2 1. 1時間値の1日平均値が0.06ppmを超える地 域にあっては、1時間値の1日平均値0.06ppmが達成されるよう努めるものとし、その達成期間は原則7年以内とする。
2. 1時間値の1日平均値が0.04ppmから0.06ppmまでのゾーン内にある地域にあっては、原則として、このゾーン内において、現状程度の水準を維持し、又はこれを大きく上回ることとならないよう努めるものとする。
光化学Ox 維持され,または早期に達成されるよう努めるものとする
浮遊粒子
(≦10μm)
維持され,または早期に達成されるよう努めるものとする
微小浮遊粒子
(≦2.5μm(50%))


大気汚染物質の発生源

 
発生源 大気汚染物質
ボイラー
加熱炉
SOx
NOx
ばいじん
印刷 弗化水素
破砕
運搬
堆積
粉じん
ごみ焼却炉 NOx
塩化水素
ばいじん
焙焼・焼結・精錬

亜鉛
カドミウム


有害物質(硫黄酸化物・ばいじんを含む)ごとの排出基準


物質名 規制方式
SOx 1 ●排出口高さ(He)及び地域ごとのK値で規制量を設定 (規模の規制なし)
 許容排出基準=Kx10-3xHe2
 一般排出基準:K=3.0~17.5
 特別排出基準:K=1.17,1.75,2.34
2 ●総量規制 工場(事業場)毎の規制方式
●工場(事業場)が集中している24地域
3 ●燃料規制 工場(事業場)毎の規制方式
●総量規制地域において総量規制がかからない小規模工場(事業場)に適用される
ばいじん ●施設・規模ごとの排出基準
 一般排出基準:0.04~0.7g/Nm3
 特別排出基準:0.03~0.2g/Nm3
NOx 1 ●施設・規模ごとの排出基準
 新設:60~400ppm 既設:130~600ppm
2 ●総量規制 工場(事業場)毎の規制方式
●東京都、神奈川県、大阪府の3地域に適用
カドミウム ●施設・規模ごとの排出基準
 1.0mg/Nm3
塩素 ●施設・規模ごとの排出基準
 一般排出基準:0.04~0.7g/Nm3
 特別排出基準:0.03~0.2g/Nm3
フッ素 ●施設・規模ごとの排出基準
 1~20mg/Nm3
●施設・規模ごとの排出基準
 10~30mg/Nm3
VOC ●施設・規模ごとの排出基準
 400~60,000ppmC
一般粉塵 ●施設の構造、使用、管理に関する基準
(集塵機、防塵カバー、フードの設置、散水等)
特定粉塵 1 ●事業場の敷地境界で10本/Lまで
2 ●建築物・工作物の解体時の除去、囲い込み、封じ込め作業に関する基準
特定物質
28種
●事故時における措置(事業者の復旧義務、都道府県知事への通報など)
ベンゼン ●施設・規模ごとの排出基準
 新設:50~600mg/Nm3 既設:100~1500mg/Nm3
トリクロロエチレン ●施設・規模ごとの排出基準
 新設:150~300mg/Nm3 既設:300~500mg/Nm3
テトラクロロエチレン ●施設・規模ごとの排出基準
 新設:150~300mg/Nm3 既設:300~500mg/Nm3


有害物質の健康への影響


物質名 症状
SO2 呼吸器系(鼻・喉・気管支・肺胞に影響)
NO2 呼吸器系(週末気管支・肺胞に影響)
CO 酸素の供給不足を起こす(中枢神経・心筋に影響)
光化学Ox 目・気道に刺激
浮遊粒子状物質 呼吸器系(気道刺激・肺機能肺組織の変化・免疫系の変化)
ディーゼル排気粒子 肺がん・喘息・アレルギー性鼻炎
石綿 胸部の疾患(石綿肺・肺がん・胸膜・腹膜)
毒性:アモサイト,クロシドライト>クリソタイル
ベンゼン 発がん性
ジクロロメタン 発がん性・中枢神経障害・生殖毒性
トリクロロエチレン 発がん性・中枢神経障害・肝臓・腎臓障害
 テトラクロロエチレン 発がん性・中枢神経障害・肝臓・腎臓障害


植物への影響


物質名 被害発生
濃度オーダー
限界濃度 時間 被害部 症状
SO2 100ppb
~1ppm
0.3
ppm
8h 葉肉部 生育抑制
不定形斑点
早期落葉
クロロシス
NO2 100ppb
~1ppm
2.5
ppm
4h 葉肉部 不定形斑点
緑脈間の白色・褐色
Cl 1ppb~
10ppb
0.1
ppm
2h 表面
葉肉部
緑脈間等漂白斑点
落葉
O3 1ppb~
10ppb
0.03
ppm
4h 柵状組織 小斑点
漂白斑点
色素形成
生育抑制
早期落葉
PAN 1ppb~
10ppb
0.01
ppm
6h 海綿状組織 葉裏面の
金属色光沢現象
HF 1ppb~
10ppb
0.01
ppm
20h 表面
葉肉部
葉の先端・周緑枯死
落葉
クロロシス
HCl 10ppm~
1000ppm
HCHO 10ppm~
1000ppm
NH3 10ppm~
1000ppm
H2S 10ppm~
1000ppm
 CO 10ppm~
1000ppm


動物への影響


物質名
SO2 100ppb
~1ppm
0.3ppm
Cl 1ppb~
10ppb
0.1ppm
HF 1ppb~
10ppb
0.01ppm
ヨウ素 10ppm~
1000ppm
フッ素 10ppm~
1000ppm
重金属 10ppm~
1000ppm
セメント粉 10ppm~
1000ppm


代表的な過去の大気汚染


名称 原因 被害
ミューズ事件 ベルギー 1930 気温逆転 工場から排出されるSO2等の濃度が増加。60人死亡
ドノラ事件 アメリカ 1948 気温逆転 工場から排出されるSOxの濃度が増加し、7000人の住民急性呼吸器症状、17名が死亡した。
ロンドン事件 イギリス 1952 気温逆転 浮遊ばいじん濃度、SO2濃度が平時の数倍に達し、死亡者数が、例年の同時期に比べ、4000人死亡増。
ロサンゼルス事件 アメリカ 1955 大気汚染と高温により、高齢者の死亡数が増えた。
四日市ぜんそく 日本 1961 工場地帯から放出された多量のSOxによりぜん息様症状の患者率が増加した。
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